店名は、イチハチロクヨンと読みます。時は江戸時代末期の一八六四年、安房の館山から福原有信という青年が、幕府医学所で西洋薬学の勉強をするために江戸へ旅立ちました。経験を積んだ有信は弱冠二十四歳にして民間初の洋風調剤薬局・資生堂を銀座に設立、今に続くグローバル企業の礎を築きます。その資生堂創業の地に、有信のひ孫である福原有一氏が新たに1864をつくりました。
会員制ステーキハウスだった同店が、フランス料理店としてリニューアル。魚介を主役とした旬の食材と、フランス料理の技法を融合させた料理を提供します。
シェフを務めるのは山下泉氏。銀座が誇るグランメゾンのロオジエで、ジャック・ボリー、ブルーノ・メナール、オリヴィエ・シニョンという三代のシェフの片腕として活躍。ワインの監修は、アピシウス、ロオジエで経験を積み、“現代の名工”の称号を持つ中本聡文氏――このラインナップを見て今すぐ駆けつけたい! と食指が動く人もいるはずですが、グランドオープンは二月十三日の予定ですので、しばしお待ちを。
料理は三万二千円(税・サービス料別)のマンスリーコースが基本です。アミューズからデザートまで、料理は八品前後。ちなみに今月の百点対談収録時には、牡蠣、伊勢海老、黒鮑、平スズキという海の幸が盛り込まれました。有信の出身である館山近海の魚が登場することもあります。
シェフの技を間近に見られるカウンター八席と、六人までの個室の全十四席は夜のみの営業で、完全予約制となります。
店名には、1864に続いて“・”、ドットが入ります。新たに加えられたこのドットには、一八六四年から二〇二六年、さらにその先へ……旅の軌跡を刻み、さらに歴史をつくるという気概がこめられているのです。美味なる旅へ、さあ出発しましょう。 |