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■GINZA拝見


今月号に掲載されている記事です。銀座にいらした際には、是非、お立ち寄りください。
「銀座百点」は、その他にも銀座のかおりが漂う記事がたくさんあります。興味をもたれた方は、是非、定期購読をご検討ください。

銀之塔
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銀之塔

歌舞伎座ほど近く、塔ならぬ土蔵が目印。昭和初期に建てられた土蔵の中には、懐かしい空間が広がります。一階から三階まで客席は移動は階段、座敷席も多いのですが「ここのシチューを食べるためならしようがないね」と常連客は苦笑します。

銀之塔は歌舞伎俳優が常連で、公演中は楽屋への出前依頼の電話がひっきりなしにかかってきます。十二世市川團十郎丈はシチューが大の好物で、公演中のみならず闘病中にも病院に取り寄せ、退院した際には真っ先に駆けつけたとか。シチューはミックス・ビーフ・タン・ヤサイの四種類があり、團十郎丈が好んだのはビーフとタンの両方が入るミックス。ヤサイは基本の野菜にシイタケと落とし玉子が加わり、女性客を中心に人気があります。

シチューと聞いて浮かぶイメージは「あつあつのデミグラスベースに、よく煮こんだ肉と野菜」でしょうか。銀之塔のシチューも一見はそのイメージどおりですが、調理法は独特です。

まず、元となるデミグラスソースは肉や野菜やハーブなど十八種類の材料を三日間かけ煮込み、つくります。具のビーフやタンは、ていねいな下ごしらえで箸で切れるやわらかさに。そして、すべてのシチュー共通の野菜はニンジン、タマネギ、サヤエンドウ、下ゆでしたジャガイモで、丸太型にカットされています。注文を受けると三つの要素が土鍋の中で一体となり、火を入れていきます。するとソースは濃厚なのにあと味すっきり、肉は煮崩れせず、野菜はシャキシャキとした食感を保った個性きわ立つシチューが完成。常連からの「野菜がやわらかくなるまで煮こんで」、「追加で玉子を落として」などリクエストにも、可能な限り対応するとか。ごはんと食べることを前提に考案された料理なので、お米と自家製ぬか漬けとも絶妙に合います。

もう一つの看板料理のグラタンも、シチュー同様ここならではの味。耐熱皿に入れたエビとシイタケに自家製ホワイトソースを満たし、パルメザンチーズをたっぷりのせてオーブンで焼き上げます。チーズの塩気をいかすべくソースは薄味なので、よく混ぜて食べるのがおすすめ。写真は、小サイズのグラタンとシチューのコンビ、人気の“ミニセット”です。

シチューは九月末から六月上旬までに限り、持ち帰りやインターネットでも販売。芝居好きな方へ、名優の愛する味を贈ってみるのも一興です。

コージアトリエ
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コージアトリエ

コージアトリエはフルオーダーの女性高級仕立て服“オートクチュール”の専門店として、一九七二年に銀座で誕生。一人一人の人生に寄り添う服づくりを体現してきました。「デザインはお客さまとの対話の中で生まれます。人と人とのつながりを大切に仕立て上げているのです」とは代表取締役社長兼エグゼクティブデザイナーの渡辺弘二氏。お客さまと直接対話をし、納得のいく服づくりのために生地の仕入れは海外へも行きます。

オーダーを受けて製作するいっぽう、みずからデザインを手がける年二回の新作コレクションを続けてきました。お客さまの要望に合わせてデザインするにとどまらず、デザイナーから提案することも重視しているからです。大切にしているのは「オーソドックス、プラスアルファ」というコンセプト。時代を超えて愛され、大切なシーンで自信をもって着用できるデザインをベースにしながらも、オリジナリティーを加え“時代のすこし先”をみせる。それが弘二氏の考え方なのです。

オーダーを着る楽しみを多くの人に体感してもらうため、フルオーダー以外にも豊富な選択肢が。デザインはサンプルから選び、サイズは自身に合わせて仕立てる「ヌーベルクチュール」や、デザイン・サイズともにサンプルから選んで仕立てる「プレタクチュール」などがあります。またライフステージに応じて変化する女性のニーズに対応すべく、マタニティ向けの「アンサント」、子どもの小学校受験や保護者会などに最適な「マザースタイル」などのラインも増やしてきました。こちらのデザイナーは、弘二氏の長女である陽子さん。今年一月には二つのブランドを統合した「コージアトリエ プリュス」を立ち上げました。陽子さんは自身が母として悩んだ経験をいかし、女性の人生の節目に寄り添える店を目指して、まい進しています。

母としての経験は店舗空間や顧客サービスにもいかされています。バリアフリーの店内は、陳列棚などもさまざまな状況に応じて変更しやすい可動式。じゅうぶんな広さを確保した試着室は、子ども連れのお客さまでも落ち着いて買いものができるようにとの配慮から導入しました。

弘二氏が築き上げてきた伝統に、女性デザイナーならではの陽子さんの感性が融合し、オートクチュールも新時代へ向かいます。

(撮影:大森ひろすけ)



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