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■GINZA拝見


今月号に掲載されている記事です。銀座にいらした際には、是非、お立ち寄りください。
「銀座百点」は、その他にも銀座のかおりが漂う記事がたくさんあります。興味をもたれた方は、是非、定期購読をご検討ください。

本店浜作
銀座7-7-4
本店浜作

本店浜作のあるじ、塩見彰英氏は昭和二十二年生まれ。戦災後現在地に構えた店の上階に家族と暮らし、泰明小学校に通っていた銀座っ子です。祖父安三氏とサトさん夫婦、ふたりを支える家族や従業員たちの姿を間近で見て育ち、迷いなく料理の道へ。住まいこそ銀座を離れましたが、大女将の母・栗子さんを筆頭に三世代の家族と身内同様の従業員によるもてなしの心も、味とともに受け継いでいます。

東京初のカウンター割烹のあるじとして、大事にしているのは“喰い切り”の精神。喰い切りとは、旬の新鮮な素材を仕入れたら持ち味を引き出した料理に仕立て、その日のうちに使い切ることです。大正十三年に大阪で創業した安三氏は、鯛やおこぜなど白身の料理を得意としていました。昭和三年に銀座へ進出し、関西から新鮮な食材を調達するのに苦労しつつ、上方と変わらない味を供し評判となりました。塩見氏も長年河岸に通い素材を選び、祖父ゆかりの料理を提供しています。

当日仕入れた食材で料理が決まる喰い切りの特性上、その日に決まった献立を板書するのは栗子さんでした。大正生まれの大女将の体調を慮り、あらたに献立表を作成しましたが、突き出し、お造り、吸い物、焼き物、煮物、揚げ物、蒸し物、酢の物、食事、水菓子……季節別に献立は約八十種類。しかも天候次第で入荷が決まる食材もあり、たいへん気を遣ったとか。

「決まった献立にしぼったほうが仕入れも安定するし、料理をつくるのも楽なんですけどね。でも、割烹の本分はあくまで喰い切りだから」

そんな塩見氏に無理をいい、一足早く三月の献立の一部をご紹介します。

早春に旬を迎える貝のなかでも、蛤(はまぐり)は格別。その味をあますことなく食べるなら「蛤吸(はますい)」。三重県桑名の大蛤に香り高いウドを添えました。焼き物は甘鯛の一塩。甘鯛はぐじと呼ばれ皮の色が白・赤・黄とありますが、いちばんうま味の強い白皮を本店浜作では使います。焼きあがったら、だし汁・酒・しょうゆ・みりんを合わせた若狭地で仕上げ、ふっくらと品のいい味わいに。三月は真鯛が旬とのことですが、撮影日は河岸にいい魚が出ず、店でお確かめください。好みを伝えてのおまかせコース(二万三千円〜)がおすすめ。

「大将、今夜もよろしく頼むよ!」

カウンターごし、常連客から塩見氏に寄せられた声には、旬の美味への期待と信頼とがにじみます。

銀座あけぼの
銀座5-7-19
銀座あけぼの

ころんと丸い大福が行儀よく並んだガラスケースと、季節のお菓子のディスプレー。それに引かれるように、客が次々と銀座あけぼのの暖簾(のれん)をくぐっていきます。

銀座四丁目交差点のすぐそばにある本店は、おかきなどを求める人々でいつも大にぎわい。この路面店の地下に、もう一つお店があるのをご存じでしょうか。すずらん通り側に回り、エレベーターで地下一階に下りると、銀座の柳をイメージした装飾が美しい、静かな空間が広がります。

「路面店と同じ品ぞろえなのですが、ゆっくりと贈答品や、ご自宅用のお菓子を選んでいただけます」とは店長の関口みゆきさん。

進物の用途に応じた熨斗(のし)の相談にのってもらったり、商品一つ一つの特長について教えてもらったり……。スタッフと話すうちに、用途や好みにぴったりのお菓子が見つかります。

あけぼのは昨秋、おかきの看板商品「味の民藝(みんげい)」をリニューアルしました。新たに“胡麻(ごま)白醤油(しょうゆ)”“海老(えび)焼塩”“海苔(のり)羽衣”の三種類を追加。人気商品の“チーズおかき”や“チョコアーモンド”を含め、計十二種類の味が楽しめます。

素材も見直し、貴重な国産黒胡麻や伊豆大島の天然塩、杉の桶(おけ)で仕込んだ醤油などを使用することで、風味がいっそう引き立つおかきに生まれ変わったとか。

さらに、パッケージも民藝をイメージしたものに一新しました。個包装袋は紬(つむぎ)や裂織(さきおり)、絞り染めなどを元にしたデザインになり、かわいらしさが評判を呼んでいます。

ほかにも、選り抜きの北海道産小豆と刻み栗のハーモニーが魅力の「姫栗もなか」、六つの吉祥文様の意味を込めたおかき「それぞれ」など、長く愛されてきた商品がそろっています。

もちろん、和菓子店ならではの季節のお菓子も充実しています。ほんのりと桜が香る皮で求肥とこしあんを包んだ「桜もなか」(〜四月上旬)、蝶(チョウ)や桜、梅の形のおかきを詰め合わせた「それぞれの春」(三月上旬〜四月上旬)は、手に取ると華やいだ春の気分が感じられそう。

「食べた方の人生が豊かになるような、暮らしに寄り添うお菓子をご提供していかれたらうれしいですね」(関口さん)

春は出会いと別れの季節。大切な人に、あけぼののお菓子を添えてごあいさつはいかがでしょうか。

(撮影:大森ひろすけ)



※銀座百点は1冊からでもご購入が可能です。
お申し込み方法は、切手にて1冊348円として、ご希望の号・部数・お名前・ご住所をご記入の後、代金分の切手を同封の上、下記の宛先までお送り下さい。ただし切手は500円以下のものをご利用下さい。
送付先 〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目8番20号 銀座コアビル8階
お問い合わせ TEL:03-3571-6860

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